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連載コラム

天才鬼才インタビュー
カントクたちがAVを撮る理由

第31回 沢庵(前編)
「チ●コに靴下をかぶせてプレゼン」
監督

沢庵監督といえば10年続いているドリームチケットのヒットシリーズ『脅●スイートルーム』が代表作で「ドS」のイメージが強い一方、S1の『JKお散歩』シリーズなど、メーカー専属のアイドル系単体の作品も非常に多い。社員監督時代を経てフリーとなり、いまや各社でひっぱりだこ。そんな売れっ子監督の性癖から処世術まで、探ってきました!

──エロいものとの最初の接点は何だったんですか。

「世代的に、小学校の頃から帰り道に雨で濡れたエロ本をあさっているような人間でしたね。中学高校時代は、エロ雑誌を豊富に置いている本屋を巡って、誰にも見られないように気をつけて、主にSM雑誌を立ち読みしてました」

──SMではどんなプレイに興奮していたんですか?

「露出物からスカトロまで見てまして、SMそのものの様式美じゃなく、背徳感の部分、この女の人はこんなことで興奮しちゃってるんだ!? みたいなのがよかったんです」

──そういう趣味を共有できた彼女とか友人とかは?

「自分の性癖は変なんだなと思っていたので、人にはいえなかったです。しかも、この業界に入ってからも恥ずかしいと思うのは変わらなくて、ずっと人に性癖をいえなかったんです」

──学生の頃、将来の夢というものはあったんですか?

「出版社とかにも興味はあったし、ものを作る仕事をやりたいと思っていました。AV界はたまたま入ったんですけど、いきたい方向にいけたんだなと思っています」

──2001年に卒業してワープエンタテインメントに就職した経緯は。

「求人誌でワープを見つけて、AVメーカーだということで、軽い気持ちで受けた部分があったんです。合コンとか酒の場で話したら盛り上がるんじゃないかって」

──オレAVメーカー受けたんだよ! って。

「そしたら受かっちゃったんです」

──競争率はどれくらい?

「全員採用されたと思います。当時は業界的にも潤っていたと思うので。入れてもドンドンやめていくじゃないですか。そのうち何人か残りゃいいだろうってとこだと思う。お世話になった社長がいってましたけど、オレが一番最初にやめると思っていたらしいです」

──ワープは企画書を書いて通さないと監督にはなれないんですよね。

「はい。それが一番大変でしたし、一番成長させてくれたところでしたね。自分は当時から凌辱っていうものを自分のカラーとしてやろうと思っていたんですけど、凌辱っていう言葉自体が抽象的じゃないですか。痴女とか巨乳とかロリとかそのへんは具体的だから企画も比較的作りやすいと思うんです。だけど凌辱って、何をもって凌辱なのか。どうテーマをつけたらいいんだろうかと考えさせられましたね」

──企画書に落としこむのが難しかったということ?

「ワープはただでさえテーマに細かい会社でしたから、言葉でちゃんと説明できないと企画を通してくれなかったんです。新人監督が作品を撮るときは、女優と男優に言葉で説明できないとテーマが伝わらない。そこに時間がかかったんですね」

──初めて、厳しい世界だなぁと実感しました?

「いや、このメーカー、オレに合ってないって思ってました(笑)。もっとほかの、それこそSM系のメーカーだったらもっとやれたのにとか思ってましたね、当時は」

──シネマジックみたいなSM専科の会社ならって?

「はい。でも、そうしたらもっと埋もれていただろうな、と後々で思いましたね」

──個性を出せずに?

「はい。SMの専門メーカーには先人の方々がいますからね。それに、自分が目指す方向はそっちじゃないなって気づいたので」

──で、ワープで最終的にどうやって企画を通したのでしょう。

「言葉でのプレゼンがほんとに苦手で、最終的に浮かんだ企画は露出物だったんですけど、自分で露出をしたんです。その映像を会議で見せて、『これぐらいやりますからやらせてください』って。全裸になって、チ●コに靴下をかぶせて東京の住宅地を歩くっていう(笑)」

──誰に撮ってもらったんですか?

「協力してくれた先輩のプロデューサーが撮ってくれたんです」

──ほかの監督も会議で映像でのプレゼンをやっていたんですか?

「オレだけだったと思います。あれが突破口だったんですよね」

──そんなワープも、5年で辞めるんですよね。

「そうです。後輩の社員を育てる側になって、事務的な仕事が増えてきたので、監督業に集中したくなったんです」

──独立したときの心境は?

「月に3本くらいやれりゃいいかなって気持ちでした。最低限生活できればって。31歳になっていたから、世間的にはもっと大人になっていなくちゃいけないんだろうけど」

──もう大人になれましたか。

「それが……、数年前ですけど、誕生日の前日に実家に帰ったときに、自分が昔使っていた2階の部屋で寝たんですよ。なんか懐かしくなって、夜中にスマホで動画を観ながらオナニーしていたんです。そしたら突然母親が0時きっかりに『お誕生日おめでとう♪』って入ってきて……」

──終わらない思春期ですね。お母さんも30すぎた息子のオナニー姿を見るとは思わなかったでしょう。

「消えるようにすぐに出ていってくれましたけど。つらかったです」

──でも、仕事のほうは、ワープを辞めて早くからS1など大手メーカーで声がかかっていました。

「自分、ラッキーだったのは、ワープで汁男優の管理を任されていたんです」

──ワープといえば、ザーメンぶっかけAVのパイオニア『ドリームシャワー』シリーズがありますからね。

「そうなんです。あと、外注の技術スタッフたちへの連絡も担当していたんで、オレが独立することが早くから広まって、それで助かったという部分があります」

──フリーになって飛躍を見せるわけですが、今月スカパー!アダルトで沢庵監督の『男にも女にも凌●されて喜ぶドMメス豚の痴態 香山美桜(1)(2)』(h.m.p)が放送されます。見どころなどをお願いします。

「パッと見は『脅●スイートルーム』(ドリームチケット)に近いんですけど、大きな違いは『脅●〜』は女医だの女教師だのと設定があるのに対し、女の子が素のまま登場するところ。『脅●〜』だと設定に乗っかった状態で女の子が役を始められるけど、こっちはフラットな状態の女の子を攻めてM性を引き出す。普通の恋人っぽい状況からカラミが始まるから、攻めると女優さんの本質に近い反応が出る。だから女の子がハマらないときもあるけど、香山美桜ちゃんは見事にハマってくれました」

──攻めに次ぐ攻めに、香山さんは見事燃えまくりましたね。女優としての彼女の魅力は?

「まず見た目はパーフェクト。おっぱい大きいし身長あるし(170cm)。あと潮も吹く。喋りは関西弁でやわらかくてほんわかした天然ぽい部分も可愛い。それでいてエロに関して貪欲なので、最高でした」

──うん、見せていただきましたが、その通りですよね。では、後編は、フリーになってから今日まで、沢庵監督の研鑽や、作品に対するこだわりなどをうかがいたいと思います!


Profile
沢庵(たくあん)
1975年千葉県生まれ。大学卒業後、AVメーカーのワープエンタテインメント入社。2006年に退社してフリーに。代表作「脅●スイートルーム」シリーズの特別編として製作された「小向美奈子in 脅●スイートルーム」は、AV OPEN2015のSM・ハード部門においてグランプリに、配信売上部門では2位に輝いた。


文・沢木毅彦
さわき・たけひこ 1961年生まれ。フリーライター。AV草創期よりAV専門誌にレビュー、取材記事を寄稿。月刊誌、週刊誌、WEBで細々と執筆中。香港映画と香港街歩きマニア。ビールは香港の海鮮屋台で飲むサンミゲル(生力)とブルーガール(藍妹)が最好。
twitter:@berugiisan


放送情報
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第100回 芳賀栄太郎(後編)「熟女AVは朝イチがキモ」
第99回 芳賀栄太郎(前編)生保に入って外交員をキャスティング」
第98回 安達かおる(後編)「絶対に疑似は使わない」
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